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「かとく」が初の書類送検!「かとく」ってどんな組織? [日々の雑感]



東京労働局は、「ABCマート」の役員・店長2人が、従業員4人に不適切な形で月100時間前後の時間外労働をさせたとして、労働基準法違反の疑いで書類送検しました。
今回の事件は、東京労働局に新設された「過重労働撲滅特別対策班」(通称・かとく)が、初めて書類送検した事例となりました。


「かとく」とは、いわゆるブラック企業への監督指導、捜査体制の強化策の一環として、2015年4月に、東京労働局と大阪労働局に新設されました。

「かとく」には、ベテランの「労働基準監督官」が配属されています。
労働基準監督官とは、労働基準監督官国家試験に合格した厚生労働省の専門職員で、労働法令の司法警察官です。全国に約4,000人弱しかいません。
労働基準監督署の職員全員が、労働基準監督官というわけではありません。

「かとく」の監督官は、「特別司法警察員」として、事業所に立ち入って調査・指導や摘発を行い、検察庁に送検することもできます。
もともと専門家としてやっていた監督官なので、高度な捜査技術が必要な犯罪の立証などが期待されています。


もともと、労働問題の対応は、それぞれの労働基準監督署にいる労働基準監督官が行っていますが、担当するエリアの事業所が多すぎて、すべてを細かくチェックすることは困難です。
また、それぞれの労基署の管轄エリアを越えているような事例には、対応することができません。
東京労働局だけでも、18の労働基準監督署があるので・・・。

そのため、特殊なケースだけを扱う、「かとく」が誕生しました。




今回の「ABCマート」の件は、「かとく」として、初めて書類送検した事例となったため、注目されました。
そのため、ちょっと勘違いしている人も多いようですが、今回のケースは、「長時間労働させた」から問題になったわけではなく、「正式な手続きをせずに、長時間労働させた」ので、問題になりました。

労働基準法では、必ずしも長時間労働を禁止しているわけではありません。
企業では、忙しい時期も、暇な時期もあるので、ある程度フレキシブルに対応できるようになっています。
ただし、労働基準監督署へ届出を行うなどの手続きが必要となります。





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