ギリシャの国民投票で、緊縮策反対が6割以上という結果だったにもかかわらず、チプラス政権は、実質、緊縮策を受け入れました。民意よりも国益をとったというところでしょうか。

国民投票は、民主的な方法かもしれませんが、その結果が正しいとはかぎりません。
国民投票などの方法は、どうしても感情に流される傾向があります。

国民は、政治的・経済的な大局が見えていません。
実際、ギリシャ国民は、銀行から預金を引き出せなくなって、やっと状況の深刻さがわかったという状況です。
事実を正しく理解していない国民が、判断できるわけがありません。

結局、政治的決断により、緊縮策を受け入れ、ユーロ圏にとどまる可能性が出てきました。
ギリシャにとって、経済的には、ユーロ圏にとどまることが重要です。
国民投票の結果がどうであれ、他に選択肢はなかったのではないかと思います。



日本でも、安全保障関連法案が、週内にも衆議院で採決される予定です。
この法案が、将来的に国益になるのかどうかは、状況をよく分かっている政治家が判断するべきです。